USB Standard-A → Type-C 変換アダプタ U30CA-LFADT(追記あり)

購入しました。Ainexが2017年9月26日に出荷開始した製品です。
http://www.ainex.jp/products/u30ca-lfadt/
Nexus6PのOTGアダプタとして、USBメモリ・Logicool製Unifyingレシーバマウス・オーディオインターフェイスUS-2×2が使用できています。

仕様書によれば、プラグ側(以下オス側とも)がType-Cとなる変換アダプタは、レセプタクル側(以下メス側とも)がMicro-BでUSB2.0またはStandard-A(以下A)でUSB3.1、両者ともケーブル長15cm以下のものに限られます(「アダプタ」ではなく、両側がオスである「ケーブル」はもっと色んなバリエーションがあります。またメス側Type-Cは非準拠)。

メス側Micro-B@USB2.0が用いられるのは、その構造上オス側のType-Cプラグをデバイス側に挿し込む際で、たとえばスマホの充電ケーブルが今までMicroUSB(=Micro-B)だったけど最近のType-Cスマホにも使い回したいということで購入するケースがほとんどでしょう。CCがVbusに56kΩでプルアップされている必要があります。
メス側A@USB3.1の製品は、その構造上オス側のType-Cプラグをホスト側に挿し込む時のアダプタです。CCがGNDに5.1kΩでプルダウンされている必要があります。Type-CポートのみとなったMacBookProに、所有しているAプラグ周辺機器の資産を活かしたいという需要を想定して設計されている場合が多いです。しかしMBPだけではなく、ホスト側がType-Cレセプタクルであればどのホストにも使い回せます。
つまりType-Cのスマホにとっては、前者は充電及びPCとの通信のアダプタ、後者はOTGアダプタとなるわけです。

今回購入した「U30CA-LFADT」は、仕様書を満たす条件が公式サイトに明記されている数少ない製品です。
購入候補にあった同社「ADV-124」「U20CA-MF01T」「U20CA-MFADT」を順番に見ていきます。

「ADV-124」は非L字型、USB3.1でなかなか良さげであり当初はこれを予定していましたが、3A対応と謳っています。プルダウン抵抗の条件を満たしていない可能性があります。
「U20CA-MF01T」は抵抗値を満たしていますがUSB2.0です。2.0環境上では実用上の問題はないとは思いますが。そしてケーブル長が14cmある長めのアダプタです。
「U20CA-MFADT」は同社取り扱いのアダプタでは最も古参で、USB2.0かつ抵抗値が不明です。口コミではType-Cプラグ部が長いとか抜き差しが硬いとか。

購入したのはL字型のもので、スマホにはいかがなものかとは思っていましたが使った限り問題なさそうな感じがします。
これで既存のマウスが使えたり、既存のUSBメモリで出先でスマホを介しデータのやり取りが出来たりするので助かります。

追記 2018/11/10
20回程度の抜き差しでピンが陥没し接触不良になりました。

上2つが今回のU30CA-LFADTで、両サイドとも片側3ピン程度を残して埋まってしまっています。というかプラグ自体曲がっている?下2つが正常なピンの別製品です。
新型iPad Proも発売されType-Cもさらに広まりを見せる中、ホストアダプタとしては別製品を当たったほうが良いかもしれません。
Ainex取り扱いでもOEM元によって品質に幅があると思いますし、特にType-Cプラグを持つ製品自体、この大きさのプラグに機械的な機構を多数持たせるため、どこのメーカーでも大抵大丈夫というのは難しいのかもしれません。
下の正常な2つのプラグは左がAnkerのMicroUSB→Type-Cアダプタ、右がORICOの外付け2.5″HDD/SDDケースの付属品のC-Aケーブルのものです。これらのCプラグはどちらもデバイス側への接続限定となるため、今回のようなホストを変換するといった用途には使えません。